Xbox Series X/Sの価格からPlayStation 5の価格を考える
Xbox Series X/Sの発売日と価格が発表されました。Xbox Series Xは49,980円、Xbox Series Sは32,980円(どちらも税抜)で、9月25日より予約が開始され、11月10日発売となっています。
日本国内展開決定
— Xbox Japan (@Xbox_JP) September 10, 2020
Xbox Series X: 49,980円 (税抜参考価格)
Xbox Series S: 32,980円 (税抜参考価格)
発売日: 11月10日
予約受付開始: 9月25日
URL: https://t.co/2C4XP1SZ3l
Xbox Series X|Sのスペックは以下のようになっています。
Xbox Series X | Xbox Series S | |
---|---|---|
CPU | 8-Core AMD Zen2 CPU @ 3.8GHz 3.6GHz w/ SMT Enabled |
8-Core AMD Zen 2 CPU @ 3.6GHz 3.4GHz w/ SMT Enabled |
GPU | AMD RDNA 2 GPU 52 CUs @ 1.825GHz | AMD RDNA 2 GPU 20 CUs @ 1.565GHz |
GPUパワー | 12.15 TFLOPS | 4 TFLOPS |
System on a Chip(SoC) | Custom 7nm Enhanced Soc | Custom 7nm Enhanced Soc |
RAM | 16GB GDDR6 RAM 10GB @ 560 GB/s 6GB @ 336 GB/s |
10GB GDDR6 RAM 8GB @ 224GB/s 2GB @ 56GB/s |
ストレージ | 1TB PCIe Gen 4 NVME SSD 2.4GB/sec uncompressed 4.8GB/sec compressed |
512GB PCIe Gen 4 NVME SSD 2.4GB/sec uncompressed 4.8GB/sec compressed |
ディスクドライブ | 4K UHD Blu-ray | なし |
表を見てわかるようにXbox Series XとXbox Series SはCPUでは3.8GHzと3.6GHzで0.2の差しかありませんが、GPUは12.15 TFLOPSと4 FLOPSで約3倍の差があり、RAMは10GB(560GB/s)+6GB(336GB/s)と8GB(224GB/s)+2GB(56GB/s)で容量では6GBの差があり、速度では倍以上の差があり、ストレージでは1TBと512GBで倍の差があります。そして、ディスクドライブの有無の違いがあります。
このようにXbox Series XとXbox Series Sではディスクドライブ以外にもスペックで大きな差があります。この差によってXbox Series Sは低価格は実現しているのでしょう。
対してPlayStation 5とPlayStation 5 Digital Editionはディスクドライブ以外に差がありません。ですので、PlayStation 5が例えXbox Series Xと同価格の49,980円であったとしても、PlayStation 5 Digital EditionはXbox Series Sと同じような価格にはならないでしょう。
また、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)の社長兼CEOであるジム・ライアン氏はGamesIndustry.bizのインタビューでPlayStation 5の価格について以下のように述べています。
「これに対処する最善の方法は,我々ができる限りの最高の価値提案を提供することだと思います。必ずしも最低価格という意味ではありません。価値とは多くのものが組み合わさったものです。我々の領域では,それはゲームを意味し,ゲーム数,ゲームの深さ,ゲームの幅,ゲームの質,ゲームの価格……これらすべてのものと,プラットフォームの機能セットをどのように利用するかを意味します」
ソニーJim Ryan氏「PlayStation 5を年末に発売し,全世界で展開します」 - GamesIndustry.biz Japan Edition
必ずしも最低価格という意味ではないということはあまり安価ではないというように読み取れます。
ただ、今回のXbox Series X/Sの価格発表はリークによって早められたものであったようで、本来であれば来週に発表したかったとXbox事業責任者のPhil Spencer氏は述べています。
I know it's been a wait for price, date, pre-order date. Thanks to the community for their support and encouragement :-) Great to see the reactions, really proud of how the team handled the unscripted announce (was supposed to be next week but oh well...). Can't wait for launch. https://t.co/CxXWDVmmNw
— Phil Spencer (@XboxP3) September 9, 2020
このリークによってXbox Series X/SとPlayStation 5の価格発表が前後したのかはわかりませんが、SIEはXbox Series X/Sの価格を知った上でPlayStation 5の価格を設定できることになりました。SIEがPlayStation 5をXbox Series Xと合わせてくる可能性は高いように思えます。(Digital EditionがSと同価格帯になるとは考えにくいですが。)
9月25日にはXbox Series X/Sの予約が開始されてしまうのでそれまでにはPlayStation 5の価格や発売日も発表されるかもしれません。
PS5はPS3/PS2/PS1と後方互換性がないとUbisoftのサポートページに記載される
UbisoftはサポートページにPS4からPS5へのアップグレード情報を掲載しました。次世代のアップグレードプロセスの一環として、PS4からPS5への移行を支援するように設計された多くの機能を提供されることやPS4ユーザーとPS5ユーザーが一緒にマルチプレイを楽しめると記載されています。
PS5 is not backwards compatible with PS3/PS2/PS1 games, according to a Ubisoft supprot page https://t.co/j1wTcAApZ3 pic.twitter.com/hnbpndATPi
— Wario64 (@Wario64) 2020年8月31日
それに付け加えるようにPS4のタイトルは互換性があるが、PS3/PS2/PS1のタイトルとは互換性がないと記載されています。
続きを読むPS5でPS1などの過去のゲームがプレイ可能になる?
ソニーインタラクティブエンタテインメントは「The Road to PS5」にてPS5にはPS4のみとの互換性があることを発表していて、PS1/PS2/PS3はサポートされていませんが、れんか (@Renka_schedule)氏のツイートによるとPS nowのようなクラウドゲーミングにて後方互換性をサポートすることを検討しているようです。
SIEのPS5?特許情報をメモします。
— れんか (@Renka_schedule) July 4, 2020
・PS1/PS2/PS3、様々な世代のゲーム機にわたる大量のゲームタイトルが、クラウドゲーミングライブラリを介して蓄積され利用可能。
・これらのゲームは、それぞれのゲーム機に関連したオペレーティングシステムを模倣した仮想マシンの上で実行可能。 pic.twitter.com/TsWV859OLd
PS nowではPS4/PS3のゲームがプレイ可能ですが、現在プレイできるタイトルは400タイトル程度となっていますし、自分がプレイしたいゲームが含まれているとも限りません。ですが、もし所有している過去ハードのゲームソフトを認証し、クラウドゲーミングライブラリに蓄積するなんてことができるようになったら嬉しいですね。
まあ、特許を取っているだけなのでそれが実現されるかはわからないのですが。
PS5の特設ページがヨドバシ.comや楽天ブックスにて開設
2020年7月15日、ヨドバシ.comや楽天ブックスにて2020年年末商戦期に発売予定のプレイステーション5(PS5)の特設ページが開設されました。
ヨドバシ.comでは本体以外にも「DualSense ワイヤレスコントローラー」「PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット」「メディアリモコン」などの周辺機器も掲載されています。
また、楽天ブックスでは登録すると楽天ブックスでのプレイステーション5発売日情報をメールでお知らせしてくれるサービスも開始しています。
アメリカのAmazon.comやフランスのAmazon.frでは特設ページが用意されていますが、まだAmazon.co.jpでは用意されていないようです。
ジョーシン、エディオン、ヤマダウェブコムなどでは特設ページは見当たらず、メーカーページへのバナーが設置されているだけのようでした。
PS5は排熱のために縦置きさせたいデザインになっている?
PS5は横置き出来なさそうな(実際は横置きできるのですが)ルーターのようなデザインに見えます。
このようなデザインになっている理由はやはり大幅なスペック向上によるものではないでしょうか。
CPU | x86-64-AMD Ryzen™ “Zen 2” |
8コア / 16 スレッド | |
周波数:最大 3.5GHz まで可変 | |
GPU | AMD Radeon™ RDNA 2-based graphics engine |
レイトレーシング アクセラレーション | |
周波数:最大 2.23GHz まで可変(10.3 TFLOPS) | |
システムメモリ | GDDR6 16GB |
バンド幅:448GB/s | |
SSD | 825GB |
読み込み速度:5.5GB/s(Raw) | |
PS5 ゲームディスク | Ultra HD Blu-ray™(100GBまで) |
映像出力 | 4K 120Hz TV、 8K TV、VRR 対応(HDMI2.1規格による) |
オーディオ | “Tempest” 3Dオーディオ技術 |
PS5のスペックは以上のようになっていて、流線的な本体デザインは効率的な排熱機構を重視したものと考えられます。
そして、横置きより接地面積が少なくなる縦置きのほうが排熱的に有利ですから縦置き前提のようなデザインにして縦置きさせようとしているのではないでしょうか。
PS5はなぜSSDの性能に重きをおくのか?
PlayStation 5(PS5)のリードシステムアーキテクトであるマーク・サーニー氏は技術解説動画『Road to PS5』にてSSDに関して執拗に解説しています。
PS5はマイクロソフトのXbox Series Xと比較して、CPUとGPUの性能は一歩劣りますが、SSDの読み込み速度に関してはPS5が5.5GB/sでXbox Series Xが2.4GB/sと大きく差をつけています。
このPS5の5.5GB/sで読み込むSSDをPS4の50~100MB/sで読み込むHDDと比較すると、PS4は1GBを20秒かけて読み込むのに対して、PS5は2GBを0.27秒で読み込むことができるのです。
同じアーキテクチャを採用し似通っているように思われるPS5とXbox Series Xですが、このようにそれぞれの設計思想はまるで異なっています。
PCでもゲーム機でも性能と言われればやはりCPUやGPUが気になりますが、なぜPS5はSSDの性能に重きをおいたのでしょうか?
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